Nikon AF-S NIKKOR 35mm f/1.4GとSigma 35mm F1.4 DG HSMの比較(その1)

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銀塩カメラを使っていた頃から焦点距離35mmのレンズが好きで、一番よく使っていました。その頃は旅行での風景や記念写真が主でした。
デジタル時代になり、ここ数年は室内ポートレートばかり撮っていますが、35mmの使用頻度が一番高くなっています。寄ってバストアップを撮るもよし、少し引いて全身を入れてもよしで使いやすいからです。
そんなわけで35mmはもともと一番好きな焦点距離で思い入れがある上、実際の使用頻度でも一番ですから、納得のいくいいレンズを使いたいと思いました。

実は一番最初にNikon Ai AF Nikkor 35mm f/2Dを買いましたが、D800系で使うには解像も粗い感じがしたのと、レンズの作りも無骨な古い感じがあってなじめませんでした。もうひとつ、オートフォーカス(AF)が動くたびに一緒にピントリングがぐるっと動いて指をこすって痛い(笑)というのもありました。

もしかしたらこのレンズ特有の味のようなものがあったかもしれず、もう少し長く使って試してもよかったかなと思いますが、とにかく早々に手放してしまいました。

そして買ったのがNikon AF-S NIKKOR 35mm f/1.4Gです。これを買った当時は、単焦点レンズに10万、20万も出すなんて考えたこともない時期だったので相当な勇気を振り絞って注文しました。
購入してから3年ほど経ちますが、これは買っておいて本当によかったと思っています。描写もしっかりしており、AFも安定していて、純正の安心感もあります。思い入れのあるモデルさんの写真は、このレンズで撮って残しておけてよかったと心から思っています。

Nikon AF-S NIKKOR 35mm f/1.4Gの購入当時、競合するレンズはCarl Zeiss Distagon T* 1.4/35 ZF.2くらいしかありませんでしたが、ZeissはAFが使えないので私にとっては論外でした。主にマニュアルフォーカス(MF)で撮っている人もいるでしょうし、AF任せと言ってもMFを併用することもあるでしょうし、MFを否定する気は全くありません。でも、逆にAFが全く使えないというのは私にはあり得ません。かえってZeissでAFが使えなくてラッキーだったかもしれません。もしAFも使えるとなれば選択肢に入ってきて、やはり買って試したくなるに違いないからです(笑)

35mmに関しては、買い換える誘惑のない安泰な日々を過ごしていましたが、Sigmaから新しいレンズが発売され、少し心が揺らぎました。それがSigma 35mm F1.4 DG HSMです。性能の評判もよく、特に解像では純正以上との噂でした。純正レンズを手放して買い換えた人もいるようなので、かなり気になっていました。それでもすでに純正を持っていて、しかも満足していましたから、しばらくは模様眺めをしていました。

でも結局自分で試してみたい欲求に勝てず、昨年Sigma 35mm F1.4 DG HSMを買ってしまいました。それから半年ほど純正(Nikon AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G)とSigma(35mm F1.4 DG HSM)を併用して、自分なりの評価が固まってきたので書いておきます。

(つづく)